お墓系女子のつれづれ

墓石業界で働く女子が日々考えていることをつづっています。

いくらかかる!?東京での永代供養

東京での永代供養の費用は、場合によっては言うほど安くはならない。

東京での供養を取り巻く環境は、このような光景もある意味贅沢になりつつある?

 

核家族化・少子化による旧来の家族制度の崩壊により、お墓は代々継いでいくものではなく、その代限りのもの、子供達に供養の負担をかけたくないと考える方が大都市圏を中心に増えてきています。これにより、最近のお墓選びのキーワードとして外せなくなっているのが「永代供養」です。
では、そもそも永代供養というのは一体何なのか?について今回はご紹介していこうと思います。

「永代供養」とは何か

永代供養というのは、「お墓の後継ぎがいなくなったとしても、経営主体が責任を持って故人を供養することが約束されていること」ことです。

都立霊園のような公営の霊園では、管理費の支払いが滞ると、所定の手続きを経て合祀墓へ遺骨を移し墓石を撤去するのですが、公営霊園には供養する主体がありません。一方、寺の境内にある墓地や納骨堂、霊園では、お墓の後継ぎがいなくなったとしても、責任を持って故人を供養する、と寺が保証できるところに大きな違いがあります。「無縁仏になるのは嫌」という人にとって、永遠に供養してもらえるというのは一つの安心材料ですよね。
では、具体的に「永代供養」としてお寺がやってくれるのはどんなことなのでしょう?
私が知っている範囲では、毎日納骨されている故人様のために読経をしたり、定期的に合同供養祭を行っているところがありますが、施設により違いがありますので、「永代供養というけれど、何をしているのか?」が気になる方は、施設の僧侶に聞いてみると良いでしょう。

私の経験上、施設内に本堂、もしくは法要を執り行える場所があるところや、施設内に僧侶が常駐しているところは、定期的に供養を行っている傾向にあります。見学時に確認してみてください。

永代供養墓の種類

永代供養墓としてイメージされるのは、「安価」「一人で入れる」お墓ではないでしょうか。確かにそのようなお墓は多いのですが、それだけが永代供養墓ではありません。上にも書いたとおり、「永代供養が約束されたお墓」が永代供養墓なのですから。 「全ての区画について永代供養をお約束します」と宣言しているのであれば、先祖代々の遺骨を納めた立派な墓石の経っているお墓もまた、永代供養墓です。

永代供養を謳っているのには、下記の3タイプがありますね。

  • 樹木葬
    最近ではさまざまなタイプの樹木葬が登場してはいますが、一言でいうと、「遺骨の近くにシンボルとなる樹木がある」タイプの埋葬方法です。豊かな自然に抱かれて眠る…のようなイメージを抱いていると、こと首都圏近郊では「コレジャナイ」と思うかもしれません。
  • 納骨堂
    ロッカーのような箱に遺骨を骨壺のまま納めるタイプ・遺骨を入れた箱が機械によって参拝室に搬送されるタイプ・遺骨が納められた部屋に戒名が書かれた位牌や仏像が並べられたタイプなど、形状はさまざまですが、納骨室のある建物の中に参拝室があるものを、ここでは納骨堂とします。
  • 霊園の永代供養墓
    これは、バリエーションが豊富で、いわゆる一般墓でも大型の納骨室に遺骨を納め外壁に銘板を取り付けるタイプ、大型のカロートが細かく仕切られ、そこに納骨するタイプのものなど、さまざまです。

永代供養にかかるお金

“永代供養”そのものに値段がついているわけではありません。

よって、永代供養にかかるお金に対する回答は、「永代供養付きのお墓の購入代金はどれぐらいか」ということになります。

これは、それぞれのお墓の価格によりけりなので、最初から合祀するタイプのお墓であれば10万円くらいから、上は100万円越えもありえます。

ただ、永代供養墓は一つにつき一人分の遺骨しか納骨できないものから、いくつも納骨できるもの、遺骨を骨壺から出して布袋に移すことにより多数の遺骨を納めることができるものまで、バラエティ豊かです。そして単純に価格だけでは比較できないのです。

どれぐらいのお金がかかるのか?ということについては、納骨するであろう遺骨の数を念頭に置いて、検討することをおススメいたします。特に、田舎のお墓を閉じて、遺骨を家の近くの永代供養墓に移したいと考えている人は、ご注意ください。

結論:東京での永代供養の費用は、「どこに、いくつの遺骨を埋葬したいかによる」