お墓系女子のつれづれ

墓石業界で働く女子が日々考えていることをつづっています。

東京の納骨堂の相場が下がっていると聞いて。

東京都内の納骨堂価格がじわじわ下がっている。

自動搬送式納骨堂ってご存知ですか?

 

いわゆる遺骨が固定された場所に安置されているのではなく、遺骨の入った箱が参拝する場所まで移動される機構を持った納骨堂で、最近東京都内でも雨後の筍のようにできています。

たいてい駅の近くにあり、天候にも左右されずお参りでき、掃除もいらないからお参りが楽とあって、近年人気があるのです。

この、東京都内にある自動搬送式納骨堂の値段の相場って、どれぐらいなんでしょうね?

日頃から使うものであれば、なんとなく相場を把握しているものですが、お墓や納骨堂は一生に1度買う、人によっては買わないこともあるものなので、全然相場感がないのではないでしょうか。

 

そんな皆様のために、先日NIKKEI STYLEが、とても分かりやすく「東京都内のハイテク納骨堂」一覧を掲載してくださいました。 

こちらです。どん!

style.nikkei.com

新たに出来たところほど、安く設定している傾向にありますね。既存の施設より安く!安く!を目指している感じさえします。

車や家電だと、新しいものは高く、時間が経って型落ちになるにつれて安くなるものですが、新しいものほど安いなら、直近に販売開始されたものを買っておけば間違いないような気さえしてきますが、ちょっと待ってください!

 

しかし、「生きている人の住まいを探すように、遺骨の納め場所も探す」がモットーの私は、ちょっとそうは思えないのです。その根拠はこちら。

 

まずは、こちらの記事をお読みください。

www.e-mansion.co.jp

近年、新築マンションの設備が価格に対して貧弱になってきている理由とその具体例が記されています。

記事中に、「コストダウンの理由は、価格の高騰にある」とありますが、マンションの価格が高騰するのは、震災復興に加え、2020年の東京オリンピック開催に向けての建築ラッシュによる人手不足や資材価格の上昇により建設工事費が年々上昇しているのも一因でしょう。

www.daiwahouse.co.jp

生きている人の住まいの設備が、価格を下げるためにグレードダウンを余儀なくされているのに、同じく建造物(しかも機械が組み込まれている)である納骨堂の価格が、同時期に建てられているにもかかわらず下げられるって、不思議ではありませんか?

 

これはNIKKEI STYLEに掲載されているすべての施設を裏表くまなく見たことがあるわけではない(それこそ建設中から見ていなければわからない部分もある)のでハッキリとしたことは言えませんが、マンションのコストダウンと同様に、納骨堂も見えないところでケチっている部分があるのかな…と、私は見ています。

 

新しさと価格に踊らされず、賢い選択をして欲しい。今も変わらない私の願いです。

 

では、今日はこの辺りで。